急速に変化する社会
トライアンツは2001年にシリコンバレーで創業し、現在はインドに本社拠点をもつ企業です。
創業以来、お客様の成功が自社の成功につながるという考え方のもと、社業に専念してまいりました。
同時に、トライアンツをとりまく経営環境は大きく変化しております。
サブプライム問題に端を発した世界的な不況は、最近ではようやく最悪期を脱しつつありますが、いまだに経済への影響は残っている状況です。
サブプライム問題がひと段落したとしても、いままで世界のリーダーとして君臨してきた米国、基軸通貨としてのドルの位置づけについても、かつての絶対的な優位性がなくなる場合には、世界の政治経済に大きな影響を与えることになります。
また、トライアンツの本業であるIT業界においても、クラウドコンピューティングという言葉に代表されるパラダイムシフトが進行しており、いままでの常識や当然と思ってきた考え方が通用しなくなる時代が到来しつつあります。
このような先が見えにくい世界情勢、IT業界動向において、トライアンツが日本において何をすべきなのか、ということが常に試されている、と考えております。
社会は常によくなっている
上記のような不確定要素が多い現代社会において、従来の価値観や常識が常に変化し安住できなくなると、精神的にまいってしまう、簡単にいうと、生きにくい世の中になった、という感覚を持つことが通常の神経なのではないでしょうか。
一方で、私が常に考えている信念を申し上げると「社会は常によくなっている」ということです。
なぜ、私がこのような信念を持っているかについて、いくつかの例を用いて説明させてください。
たとえば、グローバル化を例にあげましょう。グローバル化の例として、日本の明治維新があるかと思います。
日本の近代の歴史の解釈として、明治維新により日本が近代国家となったといえましょう。明治維新以前の江戸時代には、日本という国は約260の「藩」という単位での国家の集合体であったという見方ができるわけです。
歴史にはさまざまな側面があって、明治維新の過程での戊辰戦争という事実上の内戦や戊辰戦争での会津藩への行為など、明治維新を過度に美化することはできないのかもしれませんが、日本という国は、150年ほど前に、痛みを伴って近代国家となったわけです。
つまり、260ほどの「藩」という単位の連合体であった幕藩体制から約150年経過して、現在の日本という国家になっているといえましょう。
では、あと150年したら、どうなるでしょうか。
現在、200弱の国家が国際連合に加盟していますが、これら国家が統一される可能性はゼロではないでしょう。
もちろん、日本という比較的言語や習慣が近しい島国における明治維新と世界の統一国家成立を同列で語ることはできません。
一方、150年前に比べて、インターネットをはじめとするコミュニケーション手段は格段の革新を遂げております。
ですので、私の信念は、様々な軋轢や障害はあれど、世界はグローバル化し、国家間の戦争、地域紛争、内戦といった戦争行為が減少するというよい方向に向かっていると考えます。
また、人種差別という非人道的な差別も例にとってみましょう。
米国の歴史をひもとくと、南北戦争の結果として奴隷廃止宣言が19世紀後半に発布されました。だからといって米国で人種差別がなくなったわけではなく、キング牧師が「I have a dream…」で始まる演説をしたのが1963年ですし、ロサンゼルス暴動が発生したのは1992年です。
現在でも、完全に人種差別がなくなったわけではないですが、ひとつの節目としてオバマ大統領が2009年に大統領に就任したことを考えると、キング牧師の時代からは40年強、ロス暴動からでは20年弱で、世の中が変わったといえるのではないでしょうか。
このような人種差別の歴史をみても、世の中は、瞬間、瞬間でみると残念な時期はあれど、よい方向に向かっているというのが私の信念です。
常に変わる世の中で変わらないこと
上記のように、私は、常に世の中は変化し、社会は常によい方向に向かっているという信念を持っています。
同時に考えるべきは、常に変化する世の中において、確定的に起こりうることがあるということです。
卑近な例かもしれませんが、犬が猫を生むことがない、とか、日本においては春の次は夏が来るとかの確定的な事柄です。
ここで言いたいことは、日本においては少子高齢化社会が到来することは確定的ということです。
民主党政権で、こども手当てなどの政策をもって少子高齢化社会の痛みを緩和しようとしてはいるものの、日本国の人口構成で、昨年生まれた子供が20年経って20歳の労働人口に組み込まれるときに、増えることはないわけです。
同時に、現在40歳の人口が20年経過して60歳になったときに、現在の日本の医療技術を背景に考えると、60歳の人口が激減することも、また、考えにくい。ほぼ確定的です。
こんなことは、わざわざ私が申し上げるまでもないことで、ちょっと考えれば確定的に到来することと分かるはずです。
ただ、到来することが分かっているにもかかわらず、なんとかなるだろう、と考えて、従来とあまり変わらない思考や常識が今後も通用するとかんがえてしまいがちです。
確定的に到来する少子高齢化社会において、医療・年金の問題もさることながら、日本という単位で考えると、国内での生産や消費が現在のレベルよりも減少するわけで、国としての力が、程度問題はあれど、無為無策では確実に低下するわけです。
トライアンツ日本オフィスに求められること
ここまで私がご説明してきたことをまとめると、以下かと思います。
- トライアンツを取り巻く経営環境は変化し続けている
- 変化の方向性として「社会は常によくなっている」という信念を私は持っている
- 常に変化する社会でも確定的なことはあり、日本の少子高齢化は確実
ここで、いま、トライアンツ日本オフィスに求められることは何でしょうか。
私は、日本のIT業界において、インドの技術者をひとりでも多く活用いただくこと、そのための日本における体制の拡充が、トライアンツ日本オフィスに求められていることと考えます。
理由は、上記のように、確定的に到来する少子高齢化社会での労働力として、また、将来のよりよい社会が到来する過程でのグローバル化という視点から、日本において、国外の労働力を提供することが、現在の日本社会に求められていると考えるからです。
また、上記で労働力という言葉をつかいましたが、単純作業の労働力ではなく、IT業界における知的生産性の高いエンジニア、コンサルタントのプロフェッショナルサービスを日本社会に提供することが求められると考えています。
まとめると、以下のようになります。
まず、日本において、トライアンツがお客様に良質なサービスを提供できる体制を確立する。
その後、日本におけるグローバル化をインドのエンジニア・コンサルタントの力で支援する。
支援の結果として、日本の少子高齢化社会に好影響を与える。
そして、トライアンツのお客様に感謝され、よりよい社会の実現に貢献する。
このような取組が、トライアンツに期待されているとの認識のもと、日本において、社業に邁進いたします。
トライアンツ日本オフィス代表 野村 隆

